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195 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 20:52:18.66 ID:B2QJpG/qO
「ここが次の任地、第三新東京市か。」
暑い日差しの中で一人の少年がぽつりと呟いた
彼の名は相良宗介
ざんばら髪にへの字口、視線は周囲を警戒し動きには隙がない
宗介「…遅いな、約束の時間は既に過ぎているが」
時間を確認した後に考え込む
宗介(時間に遅れるとの連絡はない…まさか連絡がとれない状況なのか?)
宗介(尾行を撒いている、敵と交戦中、拉致…)
宗介「…やはり拉致か?」
数分の遅れが彼の考えられる最悪の展開まで既に及んでいる
見当外れも甚だしい
197 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 21:06:53.07 ID:B2QJpG/qO
宗介「…む?」
ふと前を見ると制服姿の少女が路上に立っていたが、瞬きをした後にはいなくなっていた
宗介(髪は青、瞳は赤、年齢は十代半ば…痩せ型で恐らく出産経験はなし…か)
たった一瞬でここまで観察していたらしい…
突然、彼の頭上をミサイルが通り過ぎた
宗介「街中でミサイルだと…?」
直ぐ様物陰に隠れ周囲を警戒する
宗介(この街が紛争地域とは思えんが……むっ!)
その時、地響きと共に山から巨人が現れた
その周囲を恐らく自衛隊の戦闘機が囲んでいる
宗介「なんだあれは…」
206 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 21:30:02.53 ID:B2QJpG/qO
彼のすぐ傍に戦闘機が墜落し、それを巨人が踏みつける
宗介「しまった!」
咄嗟に体を庇うが予想された爆風や衝撃はやってこなかった
宗介(…?)
顔を上ると青いスポーツカーが自分と巨人の間にあった
???「ごめ?ん、お待たせ!さぁ乗って!」
このままここにいるよりはマシと判断した彼は、急いで助手席に乗り込んだ
???「しっかり捕まって!とばすわよ!」
車は巨人の足を器用にかわして、その場からどんどん遠ざかる 209 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 21:32:49.62 ID:B2QJpG/qO
???「遅れてごめんなさい、相良宗介くn」
宗介「貴様は誰だ?なぜ俺の名前を知っている?助けた目的はなんだ?隠すと為にならんぞ?」
宗介は助けてくれた人間のコメカミに銃を突き付け、尋問を開始した
運転している女性はあまりにもアレな展開に固まっている 210 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 21:34:11.00 ID:B2QJpG/qO
宗介「さあ吐け、吐かなければ右足から撃ち抜いてい」
すぱぁん!
宗介「…痛いじゃないか」
???「やかましいっ!どこの世界に恩人に銃突きつけて尋問するやつがいるのよ!
…私の名前は葛城ミサト、特務機関ネルフの作戦部長で階級は一尉よ。
ついでにいうと今日からあなたの直属の上司になるわ」
宗介「一尉…どの…でしたか…」
今度は宗介が固まる番だった 217 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 21:52:22.53 ID:B2QJpG/qO
車中でネルフについての説明を受けた宗介はミサトの案内でネルフ内部を歩いていた
エレベーター内
宗介「あの、一尉どの」
ミサト「なに?」
宗介「先程から同じところを歩いているようですが…」
ミサト「…」
宗介「…一尉どの?」
ミサト「気のせいよ」
宗介「しかし」
ミサト「気のせいだってば!上官の言うことにケチつける気?」
宗介「め、滅相もありません!失礼しました!!」
するとエレベーターの扉が開き、目の前に白衣を着た女性が立っていた
???「遅いわよ、葛城一…きゃぁっ!」
目にもとまらぬ早さで白衣の女性を組み伏せた宗介は、
銃を突き付けたところでミサトに殴られ気絶した
221 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 22:03:35.90 ID:B2QJpG/qO
宗介「申し訳ありませんでした!」
暗い部屋で目覚めた宗介はすぐに横にいる人物に謝罪した
???「全く…気をつけて欲しいものだわ。私は開発部長の赤城リツコ。相良宗介君ね?よろしく」
宗介「はっ!よろしくお願いいたします!」
リツコ「早速だけれど相良くん、あなたがここに来た理由はこれに乗ってもらうためよ」
いままで暗かった部屋が明るくなる
宗介の目の前には紫色のロボットの頭部があった
宗介「これは…」
リツコ「汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン。これはその初号機よ」
宗介「人造人間…?ASではないのですか?」
リツコ「ASでは対応できない使徒と呼ばれる、正体不明の敵を倒すために作られたものよ」 225 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 22:20:53.61 ID:B2QJpG/qO
宗介「使徒…ですか」
ミサト「あなたが見た怪物、アレのことよ」
リツコ「知っての通り、いま使徒がここに向かって侵攻中です」
宗介「…自分がこれに乗りあの使徒を倒せばよいのですね?」
ミサト「話が早くて助かるわ♪」
すると突然男の声がした
???「乗るならさっさと乗れ。」
宗介「誰だ!」
???「よく来たな、相良宗介君」
声のする方を見上げると、サングラスをかけた男が立っていた 226 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 22:21:38.40 ID:B2QJpG/qO
宗介「誰だあんたは?」
相変わらず無愛想で失礼な物言いである
???「私は君の上司だ」
男も負けず劣らない無愛想な声で答えた
ミサト「碇司令!」
男―碇ゲンドウは呼ばれてミサトを一瞥した後リツコに声をかける
ゲンドウ「赤城博士、初号機の準備は?」
リツコ「あとは彼が乗るだけです」
ゲンドウ「よろしい。…相良君、乗るかね、乗らないのかね」
宗介「御命令とあらば、乗ります」
ゲンドウ「ならば早くしたまえ。使徒はもうすぐそこまで来ている」 235 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 22:37:37.06 ID:B2QJpG/qO
宗介「これがコックピットか」
ASに慣れた宗介から見るとずいぶんとスッキリした内部だった
ミサト「宗介君、エヴァは君が考えた通りに動くわ。まずは歩くことだけを考えて」
宗介(考えた通りに動く、か…ふむ )
試しに宗介は武器を構えようと考えた
ガッシャーン!!!
考えた瞬間初号機はまだ格納中のプログナイフを無理矢理取り出し、整備員がいる足場を壊して大惨事を引き起こした
宗介(これは…非常に良くない事態だな…)
ミサト「…宗介君…終わったら大事な大事な話があるから…逃げないようにね…」
宗介「りょ、了解しました」
若干涙目になっている宗介はカタパルトに着くまで大事な話について色々考え、
その考えを反映したエヴァの動きはなんというか…落ち込んでいた 241 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 22:49:26.00 ID:B2QJpG/qO
ミサト「エヴァンゲリオン初号機、出撃!」
カタパルトから射出され第三新東京市に出てきた初号機の目の前には、先程見た使徒がいた
ミサト「宗介君、頑張ってね」
宗介「了解した。ウルズ7、作戦行動を開始する」
使徒が攻撃をする直前に宗介はその場から跳躍、着地後に遮蔽物で身を隠しながら射撃を開始した
宗介「駄目か…」
弾は全弾命中しているが全くダメージを与えていないようだった
宗介(射撃が駄目なら…)
使徒の死角に移動し、背後から近接戦闘を仕掛ける
が
宗介(なにっ!?)
途中で見えない壁のようなものに遮られ、襲撃は失敗した 250 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 23:08:25.05 ID:B2QJpG/qO
宗介(なんだ、今のは…)
再び使徒から離れ身を隠していると、通信が入った
リツコ「相良君、使徒の周囲にはATフィールドと呼ばれる防御シールドが張られています」
リツコ「それを何とかしない限りどんな攻撃も無効化されてしまうわ」
宗介(何だそれは…それではまるで…)
リツコ「そう、ラムダドライバに近いわね」
宗介「それで、こちらはどうすればいい?」
ミサト「エヴァのATフィールドで敵のフィールドを中和してから攻撃すれば、こちらのダメージを与えられる筈よ!」 252 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 23:09:30.17 ID:B2QJpG/qO
宗介(なるほど、結局そうなるのか…しかし…)
宗介「なぜもっと早く言わない!」
ミサト「あ?…ごめん、いい忘れてたわ、許してね♪」
軽いノリでとんでもないことを言われた宗介は
宗介「…葛城一尉、上官としての責務を全うして頂きたいものですな」
リツコ「…彼、怒ってるわよ」
ミサト「あはははははは…」
文章変になってきたな
スマン 254 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/03(月) 23:15:37.79 ID:B2QJpG/qO
宗介(対処法がわかった以上、早く終わらせるに越したことはない)
再び使徒の背後をとり、ATフィールドを中和していく
宗介(これで終わりだ)
攻撃を仕掛けようとした瞬間、使徒がこちらを向いた
宗介「なにっ!?」
初号機は頭を捕まれそのまま投げ飛ばされた
宗介「くっ!」 272 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 00:05:02.73 ID:H57PBgRJO
ミサト「宗介君!」
宗介「問題ない。作戦を続行する…む?」
宗介が向いた先にはもう一体、人型の物体が立っていた。
マヤ「パターン青!使徒です!!」
ミサト「まさか!2体目!?」
突如現れた2体目の使徒により、司令部は騒然とした
リツコ「でも、この使徒の姿は…!」 273 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 00:05:45.14 ID:H57PBgRJO
リツコが驚くのも無理はなく、その外見は初号機とほぼ同じだった
ミサト「どういうこと…?」
リツコ「わからないわ、ただあれが使徒ということ以外はね…」
動揺するミサトたちに宗介から通信が入る
宗介「どちらにしろ、倒す目標が一つ増えただけだ。問題ない」
リツコ「宗介君…」 275 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 00:06:54.70 ID:H57PBgRJO
宗介(とは言ったものの…どうする?)
いくら宗介が優れた兵士であっても、慣れない機体に正体不明の敵2体は少々厳しかった
宗介(せめて一対一ならば…)
よし、これでレイ出せるわ 286 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 00:15:27.48 ID:H57PBgRJO
ID変わっちゃったな
ゲンドウ「…零号機を出せ」
リツコの顔色が変わる
リツコ「しかし、零号機はまだ…それにレイの怪我も」
するとゲンドウはどこかにコールする
???「はい…」
ゲンドウ「レイ、零号機で出れるか?」
レイ「…はい…っ!」
通信の向こうから辛そうな声が聞こえたが、
ゲンドウは顔色一つ変えず通信を切り、言った
ゲンドウ「零号機を出せ」 290 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 00:23:46.93 ID:H57PBgRJO
零号機の準備をしている間、宗介は違和感を感じていた
宗介(なんだ…?何かおかしい…)
さっきから使徒が反撃どころか避けもしないまま立ち尽くしている
2体目が現れてすぐにこの異変は起きた
しかも何をやっても傷がすぐに再生してしまう
宗介(キリがない…だがなぜ急に使徒は動かなくなった?それに…)
宗介を襲った異変はそれだけではなかった 293 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 00:31:59.36 ID:H57PBgRJO
宗介(なぜ司令部に通信が出来ない…?電波妨害されているわけでもないようだが)
と、急に機体に衝撃が走る
宗介「なにっ!?」
一瞬視界がぼやけたあと、通信が入る
???「大丈夫?」
宗介「今のは何があった?君は誰だ?」
レイ「私は綾波レイ。エヴァ零号機のパイロット。あなたは幻覚を見ていた」
宗介「幻覚だと?」
レイ「そう。2体目が現れてすぐあなたは幻覚を見ていた。」
レイ「あなたが攻撃していたのはアレ」
零号機が指差した先には瓦礫と化したビルがあった
宗介「そうか、俺は…」
ミサト「宗介君…大事な話がもう一つ増えたから…覚悟しておいてね…?」
宗介「…了解しました」 294 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 00:39:22.98 ID:H57PBgRJO
ミサト「ともかく、これで状況は五分よ!」
リツコ「幻覚攻撃は2体目にダメージを与えると消えるわ。」
リツコ「間に合わなかったら自分を殴りなさい。気付け代わりにね」
レイ・宗介「了解しました」
その後はすぐに決着がついた
優秀な兵士である宗介に、エヴァのパイロットのレイが負傷しているからと援護したわけだ
負ける方がおかしい 297 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 00:47:31.14 ID:H57PBgRJO
作戦終了後 格納庫にて
リツコ「ご苦労様」
ミサト「よくやったわね」
エントリープラグから出てきた宗介に二人が労いの言葉をかける
ミサト「初めてにしては十分な結果ね」
リツコ「さすがはミスリルのSRTといったところかしら」
宗介「はっ!恐縮です!」 298 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 00:54:37.97 ID:H57PBgRJO
リツコ「それじゃ私はこれで」
ミサト「はいは?い♪」
リツコが去り際に宗介に耳打ちした
リツコ(気の毒だとは思うけど…頑張りなさい)
宗介(は?それはどういった意味で)
ミサト「さぁて、宗介君!大事な話があるから、ちょ?っちお姉さんとあっちいこうか?♪」
ミサトの口調はおどけているが、目は全く笑っていない
宗介はなんとなくクラスメイトの女子を思い出した
思い出したところでどうにもならないが…
その夜、ネルフ内部に悲しげな声が響いた 299 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 01:00:12.31 ID:H57PBgRJO
数日後 自室にて
宗介「以上で報告終了であります」
少佐「そうか、なかなか大変そうだな。こちらに戻ってくるか?」
宗介「いえ、しばらくはこのままで…」
少佐「ふむ、それは何故かね?」
宗介「はい、…何故なら今の自分は」
相良宗介「エヴァンゲリオンパイロット、相良宗介軍曹であります」 300 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/08/04(火) 01:01:43.94 ID:H57PBgRJO
以上で終わりです
駄文に付き合っていただきありがとうございました